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「闇に魅入られてこそ、お前は真の輝きを放つ……」
「私の目にはお前が映るが、お前には私が映らない」
「お前が奏でる無言の言葉が、滑るように私へと入り込む」
「バカだよな……アイツに思いを寄せたって、届くワケねぇのに」
「……あのさ。なんでいつもいつも、俺の後ろついてくるワケ?」
「ヤツの光りは強すぎて眩しいが、お前の光りは静かで柔らかい」
「お前の姿を見かけると、なぜか吸い込まれるような気分になる」
「アレを見るとイヤでもお前を思い出すよ。この腹黒オオカミめ」
「空が飛べれば、今すぐにでもお前のそばへ行ってやれるのに……」
「お前とヤツはこんなにも似てるのに、感じる温度はまるで違う……」
「どれだけお前に近づきたくても、決してその距離を縮める事はできない」
「時々お前に、意味もなく恐怖を抱く。だが、姿が見えないと落ち着かない」
「湖で静かに佇むその姿に、近寄る事も、声をかける事すらもできなかった」
「お前は決して私に触れる事などないのに、なぜか包まれているような安心感がある」
「月が満ちるように、お前への思いが溢れ、月が欠けるように、私たちの距離は暗くなる」
「ヤツの前に姿をさらす事などできん……こんな腐りきった……忌々しい自分のままでは……!」
「どんな時でも、お前は心地のいい冷たさで私を包んでくれた。絶望に包まれた闇の中を、照らし続けてくれた」
「今じゃすっかり丸いヤツになったが、初めて出会った頃のコイツは、そりゃあオッカねぇほどトゲトゲしてたモンだぜ」
「初めてお前のあの姿を見た時、すごく綺麗だって思ったんだよ。銀色に包まれて、神秘的で……とにかく、綺麗だったんだよ」
「お前から冷たさを感じるのは、ずっと一人でいたから……なのか? 辺りが暗くなってから、やっと外に出てきたって、ダチなんざできねぇだろうが」
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