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「もういい」
「聞いてる?」
「まかせるよ」
「君の明るさが欲しいよ」
「君は私を、愛していない」
「自分だけが忙しいと思うな」
「何回、言ったら分かるんだ?」
「……コレで目がさめただろう?」
「別れの手紙を書くのは二回目さ」
「俺は、君が……好きじゃないから」
「心すらも、亡くしてしまったよ……」
「……結婚するって、ホントですか?」
「なにしに来たんだよ。お前、圏外だよ」
「俺を憎め。そうすれば……お前を、諦められる」
「やるだけの事はやったんだ。もう、いいよ一一」
「二人で会うコトは許されていないから……ココで」
「何年一緒にいるんだ。いちいち言わなくても気付けよ」
「どうした? 俺が好きなんだろ? なら、いいじゃねぇか」
「大丈夫だよ……大丈夫……大丈夫……ダイジョウブ・・・」
「妹を……愛してるんだ。それがどういう事かは……分かってる」
「大人になんかなりたくないよ……ずっと子供のままでいたい……」
「反省もしない、謝罪もしないじゃ……どうしようもないな・・・」
「なぜ、そこで他人のせいにする? なぜ、自分のミスだと思わない?」
「この涙と同じように、一時間まえのコトも雨が流してくれればいいのに」
「一一イマこそ、君に本当のコトを全てを話すよ。後悔……したくないから」
「……誰だって、話したくない過去のひとつやふたつ、あるだろ。ほっといてくれ」
「あいにく、人様に『ランク付け』するような性格の悪さは、持ち合わせておりませんの」
「いい加減にしろ。お前の自分勝手な行動でどれだけの人に迷惑かけてるか、分かってるのか?」
「見えない、見えない、見えない、見えない、見えない、見えない一一私には見えない一一見えない・・・」
「ロクに知りもしない事を、さも知っているかのように振る舞う事……コレをなんと言うか? そう、『知ったかぶり』。一一お前の事だ」
「自分が『ノー』と判断したものを、他の人が『好き』になって、なにがおかしい? それが『嫌い』であるなら、自分の中だけでそう思っていればいいじゃないか。なぜわざわざ、嫌いだと主張する? それを好きな人が聞いたら不快に感じるだろうと言う事が、お前には分からないのか?」
「アイツに『みんなと仲良くしろ』って言われたよ。君はこの事をどう思う? 笑いたくもない時に、わざわざ無理に笑顔のようなモノを作ってやる事を『仲良くする』と言うの? それとも、みんなの機嫌をとって、まわりと行動や意見を合わせる事を『仲良くする』と言うの? 昼は一緒に食事をして、よる遅くまでカラオケやグチにでも付き合えば、アイツは満足するのかな。だいたい、なんでひとりでいるだけで、文句を言われなければいけないんだろうね。僕が『寂しい、声をかけて欲しい』とでも思ってるのかな。だとするなら、迷惑な勘違いなんだよね。ホント」
「綺麗事、言うな」
「別れて正解だよ」
「逆恨みもいいトコだね」
「認めねぇ。お前なんか」
「何が言いたいんだ……」
「一一なにしに来たんだよ!」
「呼んでないのに何で来たの?」
「幸せの有効期限が切れました」
「口うるささにとっては超一流だ」
「人の顔色ばかりうかがいやがって」
「ほっといてくれ。君には関係ない」
「そういう所がキライになったんだよ」
「ねぇ……私たち、つきあってるの?」
「俺たちの婚約のコトでちょっと……」
「その名前で呼ばれたのは、久しぶりだ」
「付き合ってねぇのにカノジョヅラすんな」
「決して結ばれない人を一一愛してしまった」
「彼女の幸せを考えたら、そんな事できないだろ」
「もう一度会えたら……触れたい。抱き締めたい」
「お前は頭のいい男だ。一一だから、信用できない」
「彼女は……私のウデの中で、息をしなくなった一一」
「あなたは本当に、『マナー』をご存じないようね?」
「『永遠』、ね。……そんなものがあれば、の話だけれど」
「来るわけないさ。あの無愛想なヤツが、人助けなんて一一」
「不安だった……付き合ってるのがバレたら、どうしようって」
「あの時……あの時ただ一言、『ごめん』って言えてれば……」
「実際にされた事より、心の裏切りの方がダメージが大きいね」
「はっ……てっきりシンパイしてくれてンのかと思ったぜ……サイアク」
「そもそも婚姻届がだせない関係だから、離婚するなんて事はないんだよ」
「この先、どうなるんだろう……。好きだけど、一緒にはなれないよね……」
「三日、三週間、三年。三のつく数字の時期が、いちばん別れやすいらしい」
「うまくいってる間は自分の手柄にし、いざトラブルが起こると、『提案を出したのはお前だ。お前の責任だ』と批難する。一一お上のやり方さ」
「自分の身の上を言い訳にし、君にひどい事をしてしまった。誓おう。二度と君には近づかん。いままでありがとう。一一もう、会う事はないだろう」
「一一直す気がないのなら、言うだけムダでしょう? 向上心のないヤツに『やる気を出させる』所から始めるほど、私はヒマじゃないの。土台ぐらいは自分で作る。出直して来て」
「どうせ捨てるんだろ……」
「あ……ダメだ・・・泣く」
「……本当に、俺の子なのかよ?」
「別に……分からなくてもいい……」
「私には愛される価値などない……」
「優しくないで。その気がないのなら」
「その手のキズ……自分でやったのか?」
「まさかこんなコトで新聞にのるなんて……」
「ダマすよりは……ダマされる方がいい……」
「アイツなんかより、俺の方が断然イイだろ?」
「心中させたよ。私の笑顔と、君への一一想い」
「一一永遠、ね。そんなものがあれば、の話だけど」
「うるさい、かまうな。一人でどうにかしてみせる」
「ウソをつくのなら、最後までそれをつきとおして」
「私が愛する事は、彼女にとっての『不幸』になる……」
「無理矢理やらされたんだ……! 私が望んだコトじゃない」
「……あの馬鹿! 今度こそ本気で、僕を殺すつもりか……!?」
「暗くて、苦しくて、寒くて、痛い。君という崖から落ちてしまった」
「『ごめん』と『忙しい』は、すべてを終わらせられる、言葉の魔法」
「私を傷つけたくて……こういうコト……したの? 仕返しのつもり?」
「どうしてだろうね……久しぶりに会えたのに……。嬉しいはず、なのに」
「君の事が『好き』っていうのは、『Like』の方だよ。『Love』じゃない」
「信じてたさ。でも、いまさらンなコト言われて……どうしろってンだよ!」
「クリスマスだろう? だからとりあえず『恋人』が欲しかっただけなんだよ」
「夜は明けようとしているのに一一心の奥底はモノクロのまま、変われなくて」
「このコトを話したら……嫌われると思ってた。だから、どうしても言えなかった」
「おかしいな……まだ誰にも話した事なかったのに。なぜ君が知っているんだろうね?」
「私を笑顔にさせたい? 嬉しいね。なら、いい方法があるよ。一一失せろ。目の前から」
「私のせいだ……私を助けようとして……このままではヤツが・・・私の、私のせいだ……!」
「おいおい、改めてフられるのかよ……エンドマークが二つ付く小説なんてオカシイだろ……クソ」
「彼は私の友人だよ。一一もっとも、向こうが私を『友人』のカテゴリーに分類しているかは、疑問だけど」
「一一会えよ。ちゃんとフッてやれよ。テメェの中途半端な気持ちで、いつまでもアイツ振り回してンじゃねぇよ!」
「僕の親友がやっとつかんだ、小さな幸せなんだ。それを壊さないでくれ。……土下座でも何でも、するから一一頼む」
「会いたいと思った時には、君がいなくて。君がいる時には、会いに行かれなくて。毎日、すれ違いの日々が続いてる」
「私たちの関係は圏外。辛うじて機能はしてるけど、会話不可能。でも、それすらも終わりが見えてる。ほら、もうすぐバッテリー切れ」
「私の涙腺なんて、とっくの昔に廃業したよ」
「見られた……彼に、私たちがキスしている所を……」
「いつか、辛い過去が思い出に変わる、その時に一一」
「狂ってるぜ。俺みてぇなヤツと付き合いたいだなんてさ」
「君を笑顔にする為のウソで、私は何度も、自分を傷つける」
「辛いのはわかる……だがいまは、動くべき時じゃないんだ」
「君を試したりしたから……きっと、罰があたったんだね……」
「待ってるよ……忘れたりしない……ずっと、待ってるから……」
「こないだ俺と別れたばかりだってのに、ワリと元気そうだな?」
「彼が私の名を呼ばなくなって、どれだけの月日が流れただろう」
「お前は勉学より、もう少し上手にウソをつく術を習得するべきだ」
「部屋に戻れば、そこは現実世界……二人きりの魔法はおしまいだね」
「お互い束縛しあわねぇって、付き合う前にヤクソクしただろうが?」
「周囲は強固に反対している……だが、知った事ではない。この手を取れ」
「俺さ、恋人ができたんだわ。勉強も忙しいし、もう来ねぇでくんない?」
「私の持っている全てを差し出してでも、君にそばにいて欲しいと願うのに」
「時々、思うんだ。君の隣に立つには、私はつり合わないんじゃないかって」
「私がずっと思いを寄せていた相手が、実は、憎むべき相手だったなんてね……」
「互いの傷を舐めあうぬるま湯のような毎日も、わりと気に入ってたんだけどね」
「信じたりしなければ、裏切られる事はなかった……こんな思いをする事もなかった……!」
「あいにくだが、今日は俺の連れなんだよ。彼に用があるのなら、また後日にして頂きたい」
「ごめん……とても優しく、思いやりを持って接してくれたあなたを……私は傷つけてしまった……」
「いいよ……分かったよ……さっさとアイツんトコ行けよ! 二度とお前のツラなんか見たくねぇよ!」
「どんだけあの女ったらしを追っかけても、幸せになんざなれねぇぜ? ボクはカンシンしないなぁー」
「ねぇ、気付いてよ……君がそうやって恋の相談を持ちかけてくる度に、私がどれだけ辛い思いをしてるか」
「君は私に幻想を見ている……依存している……自分の理想を押し付けている……もう、ウンザリなんだよ……」
「記憶に残る繋いだ手は、今でもまだ温もりを感じるのに、遠くから眺める不安色の瞳は、冷え冷えと感情が欠落している」
「分かってんだろうが……俺はアイツみてぇに、お前を優しく抱き締めたり、ましてや『愛を囁く』なんて芸当はできねぇぜ。それでも構わねぇんだな?」
「俺だって本当はこうしていたい……だが、俺のそばにいるのは危険なんだ……いつお前を巻き込むかと思うと、気が気じゃない一一もう、会わない方がいいと思う……」
「あのね、君たちに別れて欲しいんだ。彼が落ち込んでるの、十中八九、君が原因だろう? 最近彼に会ったかい? どれだけひどい状態か、一度自分の目で確かめて来るんだね」
「彼女が思いを寄せているのは私ではない。側にいて欲しいのも、抱き締めて欲しいのも私ではなく、彼だ。告白さえ許されぬのも、ちゃんとわかっている。フラれるのは間違いない上、迷惑もかけるからな。一一だが……ホレるだけなら自由だろうが……」
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