GPM





「あなたが無事なら、ソレでいいんですよ」

「『愛の伝道師』の名をかけて、俺と勝負だ!」

「フフフ。やはり、あなたといると楽しいですねぇ」

「鬼畜眼鏡って……僕と、指令と、どちらのコトですか?」

「し、師匠っ!? 待ってくれ……な、なんスか、この構図は!?」

「世間的には常識でも、ソレが通じない相手もいる。なぜなら、岩田だから」

「フッ、やりますね。さすがハヤミン。この私が見込んだオトコォォォーッ!!」

「いつか、私の技術が役に立たなくなる、その時代まで一一私たちは、生きていけるでしょうか」

「じゃあ、王様からの命令です。あなたには、今日から一週間『岩田係』になってもらいましょう」

「世の中には、知らない方がいいというコトも多数、存在するのですよ。自分の手に余るコトは、手を引く勇気も必要です」

「……ソックス。靴下。く・つ・し・た。甘く切ない、三週間ぶんの香り。イィ、スゴクイィィィィーッ!! くっ……! ぱたっ」

「一一さて、終わりましたよ。フフフ、くれぐれも委員長にはナイショですよ。あのヒト真面目だから、バレたら叱られちゃいます。ウフフフフ」

「いえ、構いません。私のコトは、コレから『裕』と。私も名前で呼んでいいですか? ええと、それじゃあ……なんだか照れますねぇ。うふ……ウフフフフ」

「フッ……お気に召して頂けたようでよかった。あなたの為になら、素顔になってみるのもいいものです。さぁ……次に変わるのは、あなたですよ・・・一一」

「フフフ。イワッチの素晴らしき電波は、常識人には到底、計り知るコトは出来ないのです! あァ、電波、電波! なんて官能的! スバラシイィィーッ!!」

「フフフ……なんだか私、電波的ピンチです。とりあえずココは、幅跳び、向きを変える、ダッシュで攻めちゃいましょう。終了条件・新市街への逃亡。いざ、プレイ開始です」

「信じて下さい。私が愛している女性は、あなたのみ。コレからの生涯、私の心を独占するのは、暖冬のように静かで透き通った、その安らぐ微笑み……そして、靴下だけです」

「最近、あのヘンタイと仲がいいみたいだから、心配してたんですよ。でもよかった、こんなに素敵な『いい人』がちゃんと……いい人……いい……い、いい・・・岩っ……!?」

「フフフ。私はいまブラヴォ−な理由のため、あなたにラブ・ビーム登録中です。というワケで、秘密のおかず入り、イワッチ手作り弁当です。では、また後ほど。学校でお会いしましょう」

「どうしたんですか、こんな所に連れて来て。フフフ、さては私を襲っちゃうつもりですね!? あァ、イワッチ貞操の危機! ソレもまた、スバラシイィィーッ!! さァ、カモン、カモン!!」

「う……うふ、ウフフフフ……イワッチには心当たりがないのです! さて、電波から指令が来ました。私はいまから原因不明の急病におかされるので、チル・アウト・オア・ダーイッ、というコトで! ククク!!」

「自信を持って下さい。みなさん、あなたを必要としています。もちろん、私もね。ソレでも不安だと仰るなら、あなたの勇気専門の整備士になりましょう。ため息ばかりつくと、幸せが逃げてしまいますよ。あなたに似合うのは、笑顔です」

「フフフ。その程度では、アナタの『お笑い検定』は四級です。よろしい! このスペシャルギャグマスター・イワッチ、あなたが笑いの高みに登れるよう、レクチャーしてあげましょう! まずはレベル一、会話ダンスからです! さァ、私のように腰をくねらせて! さァ! さァさァ! フリフリーッ!」

「そんなコトを言って……さては仲間に入りたいんですね!? フフフ、いいでしょう! 瀬戸口くん! 今日からあなたは、我ら『ソックスハンター』の正式なメンバーです!『ソックス・グッチィ』として、活動を開始しちゃって下サイッ! 共に靴下の魅力について、朝まで語り合いましょう! 増殖するヘンタイ! スバラシイィィーッ!!」

「フフフ。イミシンなコト、聞いてくれちゃいますね? 私はいつでも本音ですよ。あァ、本音、ホンネ! 駆け引きナシの真剣勝負っ! スバラシイィィーッ!! ま、あなたとイワッチのラブ・ビームに免じて、ちょこっとだけ教えてあげます。……あなたはただ、笑って、生きていて下さい。ソレだけで、私は嬉しいんです……愛しています。一一さァ、真面目なイワッチはハンガーに向かうのです。フフフ、あなたの機体を、イワッチ色に染めて差し上げますよ。覚悟しちゃって下サイィィーッ! 機体に期待! 変態に変体! 素晴らしい、スバラシイィィィィーッ!!」


「仕込んだなんて、失礼な」

「善行……そなた、真面目なフリして、実は……!」

「あっ・・・夏樹、痛いっ……な、なにを……!?」

「今日は君を、僕好みになるよう整備してあげるよ」

「食事中の『あーん』は、先に照れた方の負けですよ」

「……来い。訓練より、もっと楽しいコトをしてやる……」

「ねぇねぇ、善行さん。僕も『ぜんちゃん』って呼んでいい?」

「善行指令のコトは、アナタの方が詳しいんじゃないんですか?」

「やぁ、インテリ気取りの腹黒クン。整備は順調に進んでいますか?」

「えへへっ。師匠にアタマ撫でてもらえるなんて、なんか嬉しいなぁ」

「……そなたの尻から悪魔のしっぽが見える気がするのは、気のせいか?」

「ふ……フン! 一度勝った程度で、悦に入るなよ!? もう一回、勝負だっ!」

「さて、今回の議題ですが……『どうやって滝川に戦車技能を取らせるか』ですね」

「そそそそそそれ以上、近づいたら、委員長権限で……ど、どうにかしますよっ!」

「気付かれないよう、さり気なく負けてあげるのも、恋人のたしなみですから。ね」

「……その手を離しなさい。明日の会議で、あなたに罰を与えるコトもできるんですよ?」

「……あなたと私の子供を、抱いている夢を見ました。いつか、正夢にできる日が来るんでしょうか」

「ふぅん……人に無関心なフリして、アンタよく俺のコト見てんだねぇ……へへっ、おっかねぇなぁ」

「せっかくもらったんですから、つけたらどうですか? 首輪。なんなら、つけてあげますよ。ふふっ」

「……起きた? ほんっと君って、飽きもせずよく倒れるよねぇ。僕が見ていてあげないと、危なっかしいったらないよ。ったく」

「確かに足はこうだから、運動はできないけど。でも毎日、車椅子を動かしているから、腕力はそれなりにあるんだよ。残念ながら」

「フフフフフ。タコさんウインナーは、お弁当の必須項目なのです。タコさんなくして、お弁当を語るべからずですよ! タイガアァァーッ!!」

「今夜はどのコースでいきましょうか? スペシャル延長コース、特別お楽しみコース、スリルを支配するコース。あなたに選ばせてあげますよ」

「うあぁぁぁぁぁ……マズい、困った……善行さんに叱られる・・・もういっそ、今日は逃げちゃおうかなぁ……いや、そんなコトしたら余計……うううううう……」

「あら、差し入れ? おおきに。ウチのコトは構わんと、はよ本命サンのトコ行ったり。さっきからアンタのコト、ちらちら見とるで。おほほ、お邪魔は早々に退散するさかい。あとはふたりで仲良うやってな。一一上級万翼長。狭い部屋にふたりきりやかて、ヘンなコトしたらあきませんよ? きゃーっ、怖いコワイっ。おにぎり、ごちそうさん。いろんな意味でもごちそうさん。ほな、さいならー、おほほほほほほ」

「善行を積むと天国へ行ける、ね。死んだアトのコトなんざ、俺には興味ないよ、バンビちゃん。それにね、『善行を積む』とか言うと、ものすごく怖い映像が浮かばない? なんかこう、大量のイインチョ−が、天たかく積みあがって行くような……あああああ、怖っ! こわ、怖、コワっ! いまのナシナシ。却下。はい、消えたーっ! プルプルプル。震えが止まらないよ、バンビちゃん。俺のコト慰めて。んじゃ、ラブホ行こ、ラブホ。なにもしないから」

「ウフフフフフフフ……アナタの靴下をおいて行くか……もしくは、このソックスバットの餌食になるか……さぁ、どちらをご所望ですかアァァァァァァ!? ぐふっ! き、金の延べ棒で殴るとは……! イィーッ! そのツッコミ、スゴクイィィィィィッー!! そんなアナタに敬意を表し、私から『秘密の白衣』を差し上げましょう! さァ、遠慮なく受け取って下さいイィィィィィッー!! そして、一緒に踊りましょう! さァ、ローリング、ローリング! 世界に愛と笑いを振りまくのですッ! さァ! さァさァァァァァーッ!! タイガアァァァァーッ!!」

「ああ……今日はなんて素晴らしい天気なんでしょう。まさに布団を干すために存在する、布団ほし日和。くも一つないこの青空は、私に布団を干せ、布団を干せと甘く囁きかけるのです。テストがなんだ、幻獣がなんだ。そんなモノより、大事なコトがあるでしょう。そう、日の光を存分に浴びた、太陽の香りがする布団! あのふかふかした布団にダイビングし、なんとも言えない心地よい香りの中、うららかな午後をウトウトと過ごす……ふふふ、これぞ、布団干しの醍醐味とも言えるでしょう。……なんですか、そのカオは。布団を干したい年頃なんです、放っておいて下さい。ああ、こんな所で私は一体、なにをやっているんだ……! 布団が、情熱たぎる熱き魂が、干せ干せと私を誘惑して一一あ、石津さん。そのおかず、私のと交換しましょう。……っ!? 岩田、貴様……いま私のタコさんウインナーを取ったな! 違う!? なら、そのクチに入っているモノはなんだ!? おのれー、なら代わりに、その卵焼きをよこせ! あ、こら! 待て、逃げるなっー!! その名で呼ぶなあぁぁぁぁぁぁー!!」

「あああ、お願いですから、ふたりとも仲良くして下さいよ……うわっ! 輪ゴムなんか投げないで下さいっ! 誰が掃除すると思ってんですかっ! あ……瀬戸口くん? せっかくおいで下さったのに恐縮ですが、ご覧の通り現在、取込み中です。なにか急ぎの用ですか? いやー、もう、どうしたもこうしたもありませんよ……なんで私が、ネコと男性に取り合いされなきゃいけないんですか。あなたじゃあるまいし、全く……こら、ソコ! かつおぶしを投げないっ! 食べ物は大切に!! ああ、もうなんですか! だからいまは取り込み中だと・・・一一そ……ソレは私の、小さい頃の写真じゃないですか!? なななななななんであなたが持ってんですか! ちょっ……その写真、返しなさいっ! あ、こらっ! だからかつおぶし投げちゃいけません! ちゃんと片付けなさいよ! ちょっ、瀬戸口くん、待ちなさい! ソレおいてから行きなさい! ああ、もう、なんですか、加藤さんまで! なに、出撃要請? 断って下さい! いまはとてもソレどころじゃ一一かつおぶし投げないっ!! 瀬戸口くん、ちょっと! 待ちなさいって! 加藤さんすいません、あと頼みます! 止まりなさい、こらっ!! くっ……普段ダルダルのクセに、こういう時は足はやいんだから……! あ、中村くん、狩谷くん! ソレ、捕まえて下さい! かつおぶしっ!!」



Top ▲


HOME / もどる 
 

ガンパレード・マーチ

ドラマCD