「アタシはいいのよ、オカマだから」
「んもう、いやぁね。みんなお下品なんだから」
「まだまだ……オカマ度・25パーセントってトコね」
「いやぁん、キンチョー。男装なんて久しぶりだわぁ」
「んふふ、オンナのカンよ。……なにヘンなカオしてんのよ」
「失礼ね、ココロはオンナよ、アタシ。コカンにはついてるけど」
「なに、しどろもどろになってンのよ。オトコならハッキリ言いなさい」
「いつも言ってるでしょ。『お兄さん』じゃなく、『お姉さん』とお呼び」
「いいじゃない、勝手にやらせなさいよ。うふふ、おもしろくなってきたわ」
「分かった、協力したげるわ。だって、アタシあんたのコト、わりと気に入ってるんだもの」
「ナニよ、ウルサイわねぇ。オトコなら細かいコト、いちいちツッコんでくんじゃないわよ」
「ああん、もう! 風が強いっていやぁね、せっかくキレイにセットした髪が、すぐ乱れちゃうじゃなぁい」
「なにって、サボリよ、サ・ボ・リ。アンタもこっち来て横になる? アスファルトが冷たくて気持ちいいわよー」
「んもぉっ、カワイイ寝顔しちゃって。ちゅーしちゃおうかしら。……アンタたち、なに引いてるのよ。シツレイねぇー」
「失礼のないようにね。あの方は、オカマ界のカリスマ的ソンザイ、いわば『伝説のオカマ』なのよ。なに笑ってんのよ」
「しっ! 静かにしなさい。なにって、尾行してるのよ。見れば分かるでしょ。あのプリプリなオシリ……がっしりしたカラダ……たまらないわぁ」
「あぁんら、イイ・オ・ト・コ。アンタ、アタシのタイプだわぁ。ンねぇ、コッチ来て一緒に飲みましょうよぉ。んまっ、照れちゃってカーワイーイ」
「んふっ、メイクはこのお姉さんにまかせなさい。他のオンナなんかに負けない、とびっきりのフェロモン・メイクにして、ア・ゲ・ル。ああん、燃えてきたわぁー」
「いやぁん、カワイイわぁー、このピンクのフリフリ。んねぇ、アタシに似合うかしら? あら、でもちょっとムネ開きすぎね。うふっ、オトコノコの視線が気になるわぁー。んもぉ、エッチなんだからぁん」
「んもぉっ、まぁた、そんなガサツなカッコしてっ! アタマもボサボサじゃない。アンタ、せっかくかわいいんだから、オンナらしいカッコしなきゃダメでしょ! いいわ、アタシにやらせなさい。アンタ改造計画」
「ならアタシが案内してあげるわぁ。いいのよぉ、遠慮しなくて。さ、こっちへいらっしゃい。いらっしゃいったら。なに必死になって、柱に抱き着いてんのよ! 早く手をお離し! ちょっとアンタ、手伝って! はい、腕ひっぱって! んもぉ、照れ屋、サン、なん、だからっ! ちょっと! 電動ノコギリ持ってきて! こうなったら柱ごと持ってくわ!」
(リクエストありがとうございます)
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